アブラハムとサラが兄妹だったことを考えれば、イシュマエルの子どもとミディアンの子どもが結婚したからといって何も不思議ではありません。
とんでもない誤解をされているようです。わたしの指摘したのは、イシュマエルの子どもとミディアンの子どもは血縁だから結婚できないというようなことではありません。そんなことではなく、(ミディアン人とイシュマエル人は、聖書では別々の民族として取り扱われているのですから)、たとえ、後の時代にミディアン人とイシュマエル人が血縁関係を結んで、同一民族として取り扱われるようになったのが事実だとしても、同一民族として取り扱われるようになった時期を、ヤコブの生きていた時代にまでさかのぼるのは不可能だ、ということでした。なぜなら、ミディアン人の太祖であるミディアンも、イシュマエル人の太祖であるイシュマエルも、まだ生きていたヤコブの叔父だったのですから。早すぎるのです。二つの民族が血縁関係を結んで同一民族として取り扱われるようになるには相当の時期を要すると思われるからです。