申命記1章から4章までの「ヨルダンの向こう側」という表現を「ヨルダン川の 東側」という表現にすり替えたのにはちゃんとした理由があるのです。この時語 り手であるモーセは「ヨルダン川の西側」にいました。「ヨルダン川の西側」か ら見た「ヨルダンの向こう側」は「ヨルダンの東側」です。これらは位置関係を はっきりさせるために書き換えたものでしょう。

これらは位置関係をはっきりさせるために書き換えたものでしょう。
「新世界訳聖書」(エホバの証人の聖書)では、「申命記」の著者がモーセでないことを示唆するようなところだけは、ほとんどすべて、「ヨルダンの向こう側」を「ヨルダン地方」(1:1、1:5、3:8、4:46、4:47)と書き換えています。いったい、「ヨルダンの向こう側」を「ヨルダン地方」と書き換えることが、どうして、「位置関係をはっきりさせるため」と言えるのでしょうか。位置関係をぼやかしているのです。

エホバの証人は長い間、その信者にたいして、「申命記」の著者はモーセであると教えてきました。そのため、あとに引けなくなってしまったために、「ヨルダンの向こう側」を「ヨルダン地方」と書き換えるようなこそくな手段をつかって、その信者を騙し続けようとしているのです。なぜなら、「申命記」の著者が「ヨルダンの向こう」と言ってしまえば、著者の位置がわかってしまい、「申命記」がモーセが書いたものではないことがばれてしまうからです。