お久しぶりです。佐倉さんの健筆ぶりを見てエールを送りたくなりメールをおくります。

かつて聖書を盲信していた平田です。今は批判的に読む癖が出来て違った聖書の読み方をしています。その結果聖書に間違いがあるのではないか、と思われる個所を見つけたのでメールします。その箇所は旧約聖書 エズラ記2章です。この箇所は私が発見した訳ではなく、約200年前に書かれた<理性の時代>原題The Age of Reasonの著者トマス・ペインThomas Paine 1737-1809が書いているものの孫引きです。この本は泰流社から出版されていますので日本語で読む事ができます。 さて 少し長くなりますが引用いたします。

エズラ書第二章で聖書の筆者は、バビロンからエルサレムへ帰還した部族と家族、およびそのそれぞれの正確な人数のリストを示しており、そのようのして帰還した人々についてのこの記載が、その書を執筆する主な目的の一つだったようにおもわれる。ところがこれには、そのくわだての趣旨を台無しにする一つの誤りがあるのである。筆者は自分の記載を、次のようなやり方で始める<第二章三節><パシロの子孫は2172人。>四節<シパテヤの子孫は372人。>そしてこのやり方で彼は全ての家族をとうして進む。64節で彼は総計をおこない、全員はあわせて42、360人だったという。だが、それぞれの内訳を集計する労を取る人は誰でも、29、818しかないことを発見するだろう。ゆえに誤差は12、542である。とすると、何ごとであれ聖書のなかに、どのような正確さがありうるのだろうか?
原注 各家族の内訳 エズラ書第二章より
 節    
 3  2,172
 4    372
 5    775
 6   2,812
 7   1,254
 8     945
 9     760
10    642
11    623
12  1,222
13    666
14  2,056
15    454
16     98
17    323
18    112
19    223
20     95
21    123
22     56
23    128
24     42
25    743
26    621
27    122
28    223
29          52
30        156
31   1,254
32       320
33        725
34    345
35  3,630
36    973
37  1,052
38  1,247
39  1,017
40     74
41    128
42    139        
43  
44  
45  
46  
47  
48    392
60     652

総計 29、818
これらの筆者達は聖書製作者としては充分よくやっているかもしれないが 、なんであれ 真実と正確さが必要であることにたいしてはダメである。161ページ―163ページ
以上長くなりましたが引用しました。さて、私は寡聞にして、この箇所に関して、いかなる調和化がなされているのか知りません。誰かこの点に関して誤りでない、と言う人がいるならば説明してもらいたく思います。

佐倉さんはどう考えますか?


大変おもしろいものを紹介していただいてありがとうございます。これは「足し算のできないエズラ」と題して、わたしの応答とともに、「聖書の間違い」シリーズに追加させていただきました。