常塚@東大文学部です。

一言言わせていただけるなら、貴殿の文章は宗教史学的に見て非常に正確です (すいません、「宗教」のセクションしか見てません)。かなり研鑚を積まれ たものと拝謁します。「聖書」ないしは「旧約聖書」という概念を無批判にユ ダヤ教にあてはめる議論のいかに多いことか・・・。

余談ながら、ユダヤ教では「聖書」または「Bible」という言い方はしません ので、より正確を期するならTNK(タナーハ)という言い方のほうがよいで しょう。

「聖書」をユダヤ教の聖典に使用することについては、僕も少し躊躇しましたが、「タナーハ」という言葉は一般人にはほとんど知られていない表現なので、学術論文ではなく大衆に訴えるエッセイという性格上、やはり「聖書」を使うことにしました。確かに "Bible" という言い方はしませんが "Scriptures" という言い方はされています。例えば、オックスフォード大学出版のNew Revised Standard 版の聖書では "The Hebrew Scriputures" という表現が使われています。この"Scriptures" を日本語訳すれば「聖書」になるのではないかと思いました。 批評ありがとうございました。