わたしはクリスチャンじゃないし聖書も新約聖書を何回か(しかもヨハネの黙示録だけ)読んだだけだし難しいことはよくわかりません。

そのわたしのキリスト教の第一印象は、神サマが全部をつくって人間もつくって、でも人間が勝手にいろいろしでかすからがんばって手直しして、善悪の悪にかたむいた人は全員殺して、最後はいい人たちだけが住む新しい世界をつくる、ってことなんです。

いい人だけが住む世界が欲しいなら使徒とか天使とかだけで満足なんじゃないのかなあ、っておもいました。それとも読み違えなんですか。まるで善悪両方のある人間達に善悪ってこうだみたいな本を残して、それを考えさせたあとでどっちに傾くか試してる見たいです。

悪にかたむいた人は全員殺して、最後はいい人たちだけが住む新しい世界をつくる・・・
まさにそれが、クリスチャンの聖典『新約聖書』の最終的な結論です。「敵を愛せよ」とか、「右の頬を打たれたら左のほおも出せ」などという教えもあります -- そして、そこだけが宣伝されます -- が、よくよく最後(ヨハネの黙示録)まで読んでみると、おまえを殴ったやつはいずれ、神の手によってひどい目に遭い、殴られたお前こそが、神の手によって助けられるのだから、いまは我慢しろ、という話なのです。『新約聖書』は復讐の書です。

小羊が第五の封印を解いたとき、私は、神のことばと、自分たちが立てたあかしとのために殺された人々のたましいが祭壇の下にいるのを見た。

かれらは大声で言った。「聖なる、真実な主よ。いつまでもさばきを行わず、地に住む者に私たちの血の復讐をなさらないのですか。」

すると、彼らのひとりひとりに、白い衣が与えられた。そして彼らは、「あなたがたと同じしもべ、また兄弟たちで、あなたがたと同じように殺されるはずの人々の数が満ちるまで、もうしばらくの間、休んでいなさい。」と言い渡された。

・・・[そしてついに]私は見た。一羽のわしが中天を飛びながら、大声で言うのを。「わざわいが来る。わざわいが、わざわいが来る。地に住む人々に。・・・」

[第五の天使がラッパを吹く鳴らすと、]いなごが地上に出てきた。彼らには、地のさそりの持つような力が与えられた。そして彼らは・・・ただ、額に神の印を押されていない[すなわちクリスチャンでない]人間にだけ害を加えるように言い渡された。しかし、人間を殺すことは許されず、ただ五ヶ月の間苦しめることだけが許された。その与えた苦痛は、さそりが人を刺したときのような苦痛であった。その期間には、人々は死を求めるが、どうしても見いだせず、死を願うが、死が彼らから逃げてゆくのである・・・。

[第六の天使がラッパを吹く鳴らすと、]四人の御使いが、人類の三分の一を殺すために解き放たれた。騎兵の軍勢の数は二億であった。・・・騎兵は、火のような赤、くすぶった青、燃える硫黄の色の胸当を着けており、馬の頭は、ししの頭のようで、口からは火と煙と硫黄とが出ていた。これらの三つの災害、すなわち、彼らの口から出ている火と煙と硫黄とのために、人類の三分の一は殺された・・・。

[第七の天使がラッパを吹く鳴らすと、]天に大きな声々が起こって言った。「この世の国は私たちの主およびそのキリストのものとなった。主は永遠に支配される。」それから、神の御前で自分たちの座についている二十四人の長老たちも、地にひれ伏し、神を礼拝して、言った。

「万物の支配者、常にいます神である主。あなたが、その偉大な力を働かせて、王となられたことを感謝します。諸国の民は怒りました。しかし、あなたの御怒りの日がきました。死者のさばかれる時、あなたのしもべである預言者たち、聖徒たち、また小さいものも大きいものもすべてあなたの御名を恐れかしこむ者たちに報いの与えられる時、地を滅ぼす者どもの滅ぼされる時です。・・・」

・・・また、私は、大きな声が聖所から出て、七人の御使いに言うのを聞いた。「行って、神の激しい怒りの七つの鉢を、地に向けてぶちまけよ。」そこで第一の御使いが出て行き、鉢を地に向けてぶちまけた。すると、獣の刻印を受けている人々に、ひどい悪性のはれものができた。第二の御使いが鉢を海にぶちまけた。すると、海は死者の血のようになった。海の中の命あるものは、みな死んだ。第三の御使いが鉢を川と水の源とにぶちまけた。すると、それらは血になった。

また私は、水をつかさどる御使いがこう言うのを聞いた。「常にいまし、昔います聖なる方。あなたは正しい方です。なぜならあなたは、このようなさばきをなさったからです。彼らは聖徒たちや預言者たちの血を流しましたが、あなたは、その血を彼らに飲ませました。彼らは、そうされるにふさわしい者たちです。」

・・・私は、太陽の中にひとりの御使いが立っているのを見た。彼は大声で叫び、中天を飛ぶすべての鳥に言った。「さあ、神の大宴会に集まり、王の肉、千人隊長の肉、勇者の肉、馬とそれに乗る者の肉、すべての自由人と奴隷、小さい者と大きい者の肉を食べよ。」・・・獣と偽預言者]は、硫黄の燃えている火の池に、生きたままで投げ込まれた。残りの者たちも、馬に乗った方[キリスト]の口から出る剣によって殺され、すべての鳥が、彼らの肉を飽きるほどに食べた。

(「ヨハネの黙示録」より、新改訳)

このような書は、激しい復讐心に燃えた心からでなければ、書けるものではありません。

(このキリスト教という新しい宗教はユダヤ教の中の異端として生まれたのですが、そのキリスト教運動の母体となった「世の終わり思想の源流」も参照してください。)